Archive for 2010年3月


没後400年 特別展 長谷川等伯

ということで本日は実は絵画鑑賞好きだということが
最近になって発覚した新聞屋から色々せびるのが得意な母親と一緒に
長谷川等伯特別展@東京国立博物館へ行ってきました!

昨日は会期中最高の人出の約1万8500人で、
しかも皇后さまがいらしていたそうでますます話題に。
来場者数も10万人突破したらしいですよ。
コミケ1日あたりの来場者数に匹敵だわ!(比較対象選択ミス)

さてはてそんなんですから
土曜日の今日どんだけ混むのかしら、と思いつつ
15時に行ったところ40分待ちで入れました。
ペチャクチャ井戸端会議してたら結構あっという間でした。

そして第一会場は混んでいたので第二会場から鑑賞。
といっても入り口付近は人の隙間から観るほど混んでましたが。

第二会場は等伯の後期の作品群で水墨画がメイン。
ものすごい気品と幽玄な世界観、超絶技巧に息を飲みました。
隅々まで一切の妥協を排した超人的な仕事っぷり。
絵画の粗探しが趣味という悪趣味な母親が
あら?ぜんぜんアラがないわ、と残念がってました。

その後第一会場へ。等伯初期〜中期ごろの作品郡。
後期の作品群を先に見てしまったので
もちろん素晴らしかったのですが、
初期は全然別人の作品に見えてしまいました。
丹念に緻密に綿密に描く技巧派プログレ系だったのですね。
ここからあんなとんでもなくハイセンスで
イキなヌキをなさるようになるのですね。すごい。

個人的に長時間ポカン口になってしまった作品をピックアップすると
・ものすごい毒気を放つ「十六羅漢図」
・色彩、馬の模様がなんとも美しい「牧馬図屏風」
・美しすぎて絶句「松に秋草図屏風」
・葉のかき込み様に思わず肌が粟立つ「柳橋水車図屏風」
・タテ10M越えにただただ圧倒「仏涅槃図」
・筆致の対比、松がかっこよすぎる「山水図襖」
・人物とネコ?が非常にユーモラス「禅宗祖師図襖」
・色彩の対比と配置が絶妙「烏鷺図屏風」
な感じでしょうか。

全体的に後期の水墨画の方が個人的にミラクルヒットでございました。
あの突き刺さるような高貴さが低貴な私にはたまりません。
いやあすばらしい展示でした。

そして帰り図録やらクリアファイルを購入し帰宅。
図録、大変すばらしい出来です。部分拡大と全体図バッチリだし、
観音開きで多くの屏風絵が観れたり多くの解説があったりと
至れり尽くせり。タウンページ級の厚みです。
これだけのボリュームで2500円とは信じがたい。
1万円くらいしても全然おかしくない感じです。
レンピツカ図録もここまでとはいわなくても
もう少し頑張って欲しかったなあ。
でもそれでもやはり実物の繊細な濃淡の階調は出てないですね。
全体的に実物よりもシャープに、コントラスが強くなった印象。
絵に漂う独特の妖気が薄らいでしまっています。
やはり実物が一番美しいですね。しみじみ。

そんな感じで混んでいましたが、それでも観る価値はありました。
大満足でございます!!

そういえば会期が1ヶ月と大変短いのは、
作品が和紙や絹に描かれているため非常にもろく、
展示するのは1ヶ月が限界のためだそうです。なるほど。
確かに保存状態があまり芳しくないものがちょいちょいありました。
それにしても約400年間よくぞ持ちこたえてくれました。天に感謝。
たとえ地球滅亡してでも残って欲しいです。

・・・それにしてもこの数日で「ホンモノ」に沢山触れて
多少目が慣れたのか、自分の絵が急激に残念に見えております。
そういう戒めの意味でも、ホンモノを観ることって
とても大切だなぁと思いました。大変気が引き締まります。

精進!

カテゴリ:アート・絵画

レンピッカ・佐藤可士和?・バルモンド(敬称略)

2010年3月12日(金)

■レンピッカ展 http://www.ntv.co.jp/lempicka/

昨日は半年以上前から一日億秋の思いで待ちわびておりました
レンピッカ展@Bunkamura ザ・ミュージアムへ行ってきましたー!!
初めて直筆を拝んだのですが、想像以上に鮮やかな色彩と
美しく丁寧なマチエールに圧倒されました。うっとり展示・・・。
私ももっと丁寧な仕事しないといかんなぁ、と、
思わず自戒しきりでございます。

また生前のタマラの映像も放映されていたのですが、
アゴを突き出してタバコの煙プアァ〜〜と吐きだしてたり、
ドヤ顔でカフェでお茶していたり、
著名な写真家に女優さながらのポーズを決めてポートレート撮影させたりと、
かなりスター然としたキャラクターだった模様です。
いいですね。たまらんど!レンピッカ!

そして帰りに意気YO!YO!と図録を購入したわけなのですが・・・
残念ながら非議に値するシロモノでした。ウヒー
なんと半分近くの作品がタチキリで掲載されていたのです。
ということは、上下左右間違いなく製本時に断ち切られている、
ということになります。

レンピッカが全身全霊でキャンバスの隅々まで描ききっているというのに
そこへ第三者の意図が介入し、断りも無くバツンと切り落としてしまうという
絵を冒涜するかのような行為には、たとえそれが善意であったとしても
しがなくも同じ絵を描く立場の人間として大変ショックを受けました雷
絵って1ミリや0.1ミリで印象が変わってしまう
本当に繊細なシロモノですのになぜ!なぜなんだー!
あなたの絵が気の毒で気の毒でたまらんど、レンピツカ。しくしく。

そして帰宅後改めて自分の持っていた図録と比較してみたのですが、
どの写真もどこかしら実物より1〜2センチほど断ち切られているようでした。
今まであまり気がつかなかったのですが
案外そういうものなのだったみたいです。レンピッカに限らず。
おそらく写真撮影してどうしてもでてしまうヒズミを
トリミングすることによって整えているのでしょうね。
多少歪んでてもいいから全部載せて欲しいです。
発色自体はなかなかよかっただけに残念。未練ピッカ。

とかなんとかクレーマークレーマーをしつつも
展示自体は大変素晴らしかったので
とりあえず今月もう一回行きたいと思います。

■佐藤可士和(?)

そしてレンピッカを堪能した後、西武百貨店へ行ったのですが、
女性で溢れかえる化粧品売り場の前を通った際、
ふと黒一点、若い男性の姿が目に止まったのです。
なぜこんな場所に男性が?おかし〜わ〜。そう思ってマジマジ見てみると
ん、もしや佐藤可士和さま・・・?

黒っぽいジャケットに白いパンツでオレンジのPCケースを抱えつつ
ものすごい真剣な表情で化粧品を手の甲にグリッグリ塗ってました。
なにかデザインするにあたり現場へ赴いたのでしょうか。すごく異色な感じでした。
TVとかで観るより長身でイケメンさんでらっしゃいましたぴかぴか(新しい)
佐藤さま、どうかレンピッカのカタログに愛の手をー!!

■セシル・バルモンドの世界 http://www.operacity.jp/ag/exh114/
cecil balmond

そして本日は構造デザイナーのセシル・バルモンドさまのインスタレーション、
セシル・バルモンドの世界@東京オペラシティアートギャラリー
へ行ってきました!

展示数自体はそんなになかったのですが、
美しい写真がプリントされた大きなバナーが天井からつるされていて、
迷路の様にその間を巡れたり、メイン作品に触れることができたり、
床に模様があしらってあったり、壁になにやら映像が映っていたりと
とてもひとつひとつがとても力強く美しく印象的でした。

そしてやはり圧巻はこの写真の作品”H_edge”。
これ、見た目は鎖でできたジャングルジムくらい
プラプラとたわみを持つシロモノに見えますが、
実は大変ガッチリしていて触ってもビクともしないのです。
もしや鎖と見せかけて鎖の型を模した鉄のオブジェなんじゃねーの?と思いました。
どうやらX型のアルミプレートにかなりのテンションで鎖がガッチリと
かけられているため、殆ど鎖が動かず強い強度を生んでいる模様です。
なので人ひとりぐらい横からぶら下がっても大丈夫〜!/by展示スタッフ
とのこと。すごく美しかったです。
部屋のパーテーションなぞににしたらさぞ悶絶でしょう。

また解説等読んだのですがフィボナッチ数さまがご登場なさっていたりと
かなり数学的世界でワケがわかりませんでした。
とりあえず自然界に見られる相似形の美しさを取り入れた建物等を
ものすごい計算の上で奇跡の様に構築されている模様、
ということは数学を2と3しかとったことのない私でも理解できました。

それにしてもバルモンドさまは本当に、
自然の美を愛してやまない模様でした。
私もなんだかんだ人間が作り出したどんなものよりも
自然が生み出したものには敵わんなあと思っているのでちょっと共感でございます。
空のグラデーションとか、植物の緑色とか、花の色彩とか、
蝶の模様とか、虫の造形とか、モルモットの愛くるしさとか、
本当アタマおかしいとしか思えませんよね!

ちょっと刺激的なのですが、谷川俊太郎の詩を思い出したので
それで本日の日記を閉めたいと思うよお

「なんでもおまんこ」谷川俊太郎

なんでもおまんこなんだよ
あっちに見えてるうぶ毛の生えた丘だってそうだよ
やれたらやりてえんだよ
おれ空に背がとどくほどでっかくなれねえかな
すっぱだかの巨人だよ
でもそうなったら空とやっちゃうかもしれねえな
空だって色っぽいよお
晴れてたって曇ってたってぞくぞくするぜ
空なんか抱いたらおれすぐいっちゃうよ
どうにかしてくれよ
そこに咲いてるその花とだってやりてえよ
形があれに似てるなんてそんなせこい話じゃねえよ
花ん中へ入っていきたくってしょうがねえよ
あれだけ入れるんじゃねえよお
ちっこくなってからだごとぐりぐり入っていくんだよお
どこ行くと思う?
わかるはずねえだろそんなこと
蜂がうらやましいよお
ああたまんねえ
風が吹いてくるよお
風とはもうやってるも同然だよ
頼みもしないのにさわってくるんだ
そよそよそよそようまいんだよさわりかたが
女なんかめじゃねえよお
ああ毛が立っちゃう
どうしてくれるんだよお
おれのからだ
おれの気持ち
溶けてなくなっちゃいそうだよ
おれ地面掘るよ
土の匂いだよ
水もじゅくじゅく湧いてくるよ
おれに土かけてくれよお
草も葉っぱも虫もいっしょくたによお
でもこれじゃまるで死んだみたいだなあ
笑っちゃうよ
おれ死にてえのかなあ

読み込み中

クリックでキャンセルします

画像が存在しません

読み込み中

クリックでキャンセルします

画像が存在しません

カテゴリ:アート・絵画

Back to top